[看護師の転職体験談]大学病院看護師→大手企業看護師(30代女性)

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私は現在、東京都内にある大手企業に勤務する看護師です。大学を卒業後、新卒のときは大学病院に就職しました。

大学病院での仕事は、今振り返ってみても、かなり大変なものでした。

夜勤も多く、急患がひっきりなしに運び込まれてくる病院。現場はまるで戦場のようでした。

残業や臨時出勤もしょっちゅうで、心身共に気が休まる時間がほとんどなかったように感じます。

また、そんな過酷な現場ということもあって、先輩の看護師はじめ、皆ピリピリムードでした。

女社会ならではの複雑な人間関係や派閥もあって、仕事以外のことで精神的にボロボロになっていました。

ただ、どんなに忙しくてもミスは許されず、弱音を吐いてはいけない看護師という仕事。

その厳しい環境で働いていたことは、今から考えると貴重で、若いときに大学病院で鍛えられたのはよかったとは思います。

しかし、私にはもうひとつ夢がありました。

結婚をして、子育てをして、あたたかい家庭を築くことです。この夢については、就職後、どんどん遠ざかっているように感じていました。

というのは、大学病院での看護師の仕事は、不規則で過酷すぎて婚活をする気力さえも残っていなかったからです。

また、高校時代の友人に指摘されるまで気づかなかったのですが、厳しい現場でもまれるうちに 性格的にどんどんキツくなっていることに気づきました。

私は大学病院の看護師を辞めることにしました。

退職後は、しばらく実家暮らしをして親の仕事を手伝った後、看護師の求人を集めた転職サイトに登録して、転職活動をはじめました。

看護師はどこも人手不足で、仕事さえ選ばなければすぐにでも次の働き先は見つかる状況でした。ただ、大学病院での過酷な現場を味わってきただけに、将来も見据えてじっくり時間をかけてベストな職場を選ぼうと考えました。

さまざまな人に会って、アドバイスを聴くことにも力を入れました。

そこでは、転職エージェントのコンサルタントの方のアドバイスはかなり参考になりました。というのはその方は元看護師で、人生経験も長く、さまざまな医療現場の情報や視点を持っておられたからです。

面談を通して、抱えている悩みを親身に聞いてくれた点も良かったです。転職エージェントの皆さんは、私が希望する条件の求人情報をいろいろ探してきてくれました。

その中で 企業看護師と呼ばれている職種があることを知りました。一般企業で社員さんたちの健康診断やメンタルヘルスにたずさわり、健康を守る仕事です。

転職エージェントのコンサルタントの方によると、大学病院のように急患がひっきりなしに運ばれてくるような現場ではないとのこと。

また、土日祝日など、会社が休みの日に、臨時出勤を指示されることなど皆無とのことで、私がそのとき考えていた理想的な条件が全てそろっていました。

その後、2度の面接を経て、私は東京都内にある大手企業に企業看護師として転職することができました。

急患は皆無とは言え、人の命を預かる責任が重い仕事であることには変わりありません。また、PCスキルを新たに習得しなくてはならないなど、一般企業ならではの新たな課題もありました。

ただ、大学病院時代と比べて、精神的に追い込まれることもなく、楽しく勤務できています。ちょっとした世間話で同僚たちと笑い合える心の余裕が生まれたのも本当に良かったと感じています。

転職してから2年後、私は念願の結婚式をあげ、子宝にも恵まれました。ちなみに、夫は、現在の企業に勤務している同僚。社内サークルを通して知り合い付き合うようになりました。

もし、あのとき転職を決意していなければ、現在の幸せを手に入れることはできなかったかもしれません。人によって大学病院が向いている人もいるかと思いますが、私の場合は、明らかに現職が向いており、転職をして本当に良かったと感じています。
              (30代女性)

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