交通誘導警備員バイトを1か月で辞めた理由について(キツいアルバイトの体験談 30代男性)

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キツいバイトの体験談


私は以前、交通誘導警備員として、道路工事をしている現場で、車両の通行止めや片側通行案内などを行う仕事をしていました。しかし1か月で辞めました。理由は、いろいろな意味できつい仕事だと感じたからです。
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交通誘導警備員バイトに応募した動機

交通誘導警備員のアルバイトをするきっかけになったのは、たまたま駅の近くに警備会社の看板が立っていたこと。ハローワークで仕事探しをしていたものの、なかなか転職活動がうまくいかず・・仕事探しで悩んでいた最中でしたので軽い気持ちで応募しました。

まずは警備会社の看板に記載されていた電話番号にかけてみたのですが、人手不足らしく、「いつから働けますか?」と聞かれました。翌日、面接を受けたのですが、すぐに採用になりました。前職を辞めた理由などいろいろ聞かれるのかな?と思っていたのですが、ほんの軽い面接だったのが意外でした。時給は1000円でした。

数日間の研修がありましたが、安全に関する知識の確認が中心で難しいことはほとんどありませんでした。

現場に出て勤務スタート

研修が終わった翌日から先輩の警備員と2人ペアで指定された現場に向かって仕事をすることになりました。先輩の警備員は50代のベテランで、口数こそ少ないながらも穏やかな人で安心しました。

それぞれの現場では道路上で保安指示灯を使って車の誘導を行う。そんなシンプルな仕事でした。仕事内容自体は簡単で誰にでもできる内容だと感じました。

しかし、現場が道路上ということもあって、気候の影響を直接受けるという点はつらかったですね。私はそうでもないのですが、気管支が弱い人にとっては排気ガスが充満している道路上で働くことは困難かもしれないなと思ったりしました。

あと、私が交通誘導警備員のアルバイトをしていたのは夏場だったということもあり、猛暑日はとにかくきつかったです。

アスファルトは熱を放射するので、陽炎がたっていました。そんななかで長時間立ちっぱなしで作業をするものですからしんどかったというのは言うまでもありません。

炎天下のなかで一日8時間の勤務。暑さでフラフラになりながら働きました。それでもそのときは、がんばって安定収入を得ようという気持でいました

そんなある日、交通誘導警備員の仕事を辞めるきっかけになる日は突然やってきました。私が現場に出始めるようになってから大体1か月後のことでした。

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私が交通誘導警備員を辞めた理由

交通誘導警備員は、日によって派遣される現場が違っています。その日はある駅前の道路改修の現場を指示されました。現場に行くと、なぜか異様な雰囲気が漂っていました。

金髪でガタイがでかく、いかにも人相の悪い工事現場作業員がボスでした。

何だか嫌な予感がしました。すると、その人相の悪い作業員が近づいてきました

こら警備員、現場経験は?」と聞いてきました。

「1か月ほどです。まだ新人の警備員ですがよろしくお願いします」と回答しました。すると

「新人か。じゃあ、1mmも動くな!動いたらどつきまわすからな!」

と言われました。

なんど、保安指示棒を持つ手だけ動かして足は動かすなというのです。

「はい。了解しました」

そのときは、そういう現場なのかと思い、指示に従って手だけを動かすように意識して現場に入りました。

それからは地獄の時間が待っていたのです。

一歩も動かないというのは、意外としんどいことで、時間が経過するとともに足がだるくしびれてきたのです。少し足をひねるだけで、向こうから激しい怒鳴り声が飛んできました。

おい新人警備員、動くな、ボケ!

その都度、「すいません」

と謝りました

といっても警備員も機械ではありません。長時間にわたり1mmも動かず直立不動で立ち続けるなんて不可能なことです。

ましてや炎天下ですから。怒鳴られながらも何とか耐えていたのですが、ついに限界の時がやってきました。

足に疲労がたまっていたのと、暑さで意識がもうろうとしていたのです。私は無意識のうちに、2歩ほど横に動いてしまいました。

するとその作業員が作業の手を止めて、すごい形相で駆け寄ってきました。

そして「ちょっと来い!」と私のもみあげを引っ張り、路地に引っ張り込まれました。

そして、「動くな言うたやろが!人の話を聞いとらんかったんか!?」と胸倉をつかまれ、そのあと臀部に蹴りを入れられました。

あまりの痛さに私はうずくまりました。「すいません・・すいません・・」とただただ謝りましたが本当に情けない気持ちでした。

その後も皆の前で「こいつ、仕事全然でけへんカスやで」みたいに罵られ、散々な思いをしました。

ちなみに、警備員は少し動いたとしても仕事に影響がでるわけでもありません。あくまでも車を誘導する目的で立っているのですから・・。

明らかにいじめだとわかりました。周囲には他にもスタッフがいたのですが、誰も止めないし、皆見て見ぬふりでした。

その日はもう根性で勤務時間まで必死で耐えたのですが、とにかく長い長い一日でした。その経験をふまえ、私には交通誘導警備員の仕事は難しいなと感じました。その日は特にそうだったのですが炎天下のなか、皆それぞれがストレスが溜まってイライラしているわけです。

そんな過酷な職場環境の中のチームでの行動ですから、どうしてもなかなか良いムードになりにくいと感じました。まあ、そういった雰囲気は現場を仕切るボス次第ということになるのではないでしょうか。

路地に引っ張り込んで新人警備員に蹴りを入れるような人がボスなら、到底ムードは最悪となるわけです。異様なムードがただよっていたのを朝から感じたのはそういうことだったのです。少しでもボスの機嫌を損ねる者がいたら血祭りに上げられるということを私以外の誰もが知っていたということなのでしょう。直感はあたるものだなと思いました・・

ちなみに後から同僚に聞いたのですが、そのキツイ現場のボス作業員は警備員いじめをする要注意人物なのだと分かりました。そんな事情を知っている昔からの警備員はその現場を断るから、新人の警備員に仕事が廻ってきたのだろうとのことでした。

そのボス作業員はとにかく暴力的で、さらに奥さんと離婚調停中ということで特に最近はイライラして弱い立場の者にストレス発散をと思ったんだろうとの話でした。

新人はそんなこと全く分からないわけですから、とんだとばっちりを受けたわけですが、私はそれを機会にその警備会社を辞めることを決意しました。

上司からは「あの現場にはもう仕事入れないから」と引き留められましたが、私の決意は固かったです。あらかじめ知ってるなら教えてほしかったです。

ちなみに警備会社の上司は、私が大卒でコミュニケーション能力がありそうだからという理由で、その現場に派遣しても何とか乗り切ってくれるだろうと思ったと話していました。でも、そんな理由は後からつけたことくらい丸わかりですし、はっきり言って、大卒だろうが高卒だろうが、関係ないと思いました。

工事現場では警備員のポジションは低いです。現場で作業をする土方の人々があくまでも主役であり、警備員はそのおまけにすぎません。そんな上下関係があるから、警備員はどんな理不尽なことだろうが、現場の指示に従わなくてはならない。そういった暗黙の了解があるのも、警備員いじめが起きる原因だと思いましたし、辛いことだなと感じました。

つまり、もしあの作業員みたいなキツイ人とまた仕事で一緒になったら、一方的にいじめに遭うことは避けられないというわけです。現場では奴隷と何変わらないわけですから。その可能性を考えると怖くて長くは働けないという結論に達しました。

交通誘導警備員を辞めたその後

現在私は他の警備会社に移り、施設警備員として勤務しています。

施設警備員は、商業施設の安全を管理する仕事。施設に不審者が侵入していないか見張ったり、安全装置の点検をしたりするのが仕事です。

同じ警備員の仕事でも、とにかくのんびりまったりした仕事内容なので、他のメンバーたちも温和な感じでストレスなく勤めることができています。また、商業施設はエアコンが効いていますから夏は涼しく冬はあたたかく過ごすことができている点もありがたいと感じています。

同じ警備員の仕事でもきつい仕事とラクな仕事があるというわけです。もちろん向き不向きがあろうと思いますが、少なくとも私は施設警備員のほうが楽な仕事だと感じています。警備員の仕事に関心がある人はそこあたり事前によく調べて、自分に合う警備会社を見つけることをお勧めしたいと思います。

(きつい仕事の体験談 30代男性)

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