私は現在社会人一年目です。大学生の時は3年間ほど週末にアルバイトをしていました。どのようなアルバイトだったかというと、イベント会場の入り口で配布物を配るアルバイトです。 こちらは 大学の先輩からの紹介で知ったアルバイトで短期で働くつもりが なかなか気に入ってしまい3年間勤めることになりました。
仕事内容としてはイベント会場に入ってきた人々にチラシなどを配布するというお仕事です。 その日によって配布するものは違っていますし、配布場所もいくつかあって私はよく音楽イベントの会場を担当していました。
仕事内容としてはごくごく簡単で 来場者全員に対して配布物を配るという単純なお仕事です。ある程度のコツはありますけれど ベテランではなくても未経験者でもいきなり仕事に入ってもすぐに慣れてしまうレベルです。
実際に仕事をしてみて楽だった点としては 仕事内容がまず簡単ということに加えて、 休憩時間がこまめに与えられるという点でした。というのはイベントはイベントが始まる1時間ぐらい前は忙しいですけれども、 それ以外の時間は本当に暇で、アルバイトスタッフの数があぶれていたのです。
ですからバイトリーダーがそこあたり 状況を見ながら数人ずつ休憩を取らせてくれていました。 この回数が結構多くて実働時間は拘束時間が約5時間に対して半分ぐらいではなかったかと思います。
アルバイトの時給は900円とそこそこの値段でしたが、 休憩時間が長かったので 意外と楽に感じたことを覚えています。
また、 職場の雰囲気も極めて良かったですね。 お客さんに対して 配布物を配る接客業ですからもともとややこしい人は採用されないということもあるかと思いますが、 気さくで人当たりの良い人が多かったです。男女比は1:2くらいで女性の方が多かったです。アルバイトに参加していたのは同じ年代ぐらいの大学生や短大生が多くてすぐに仲間もできましたね。
ですから毎回アルバイトに行くのが楽しみだったことを覚えています。 アルバイトを始めてから最初のうちは接客業に慣れていなくてうまく声出しをできずに 少ししんどいなと思ったことはありましたけれど、そこあたりは数回会っているうちに慣れてしまいました。
「いらっしゃいませ~〇〇のチラシです どうぞ~」「ありがとうございます。いってらっしゃいませ~」みたいに来場者にお声掛けをしてひたすら配布物を配るわけです。 中にはチラシを受け取ってくれない人もいますけれどほとんどの人は受け取ってくれて「ありがとう」という言葉をいただくこともできうれしかったですね。
ですからアルバイトが終わるたびに毎回清々しい気分になっていたことを覚えています。 大した仕事内容でないと言えばそうかもしれませんがお客様が喜ぶ顔を見るのがとても嬉しくそのための一助になったと思うと本当に良い気分になれました。
では逆にしんどかった点はどのようなことがあるかというと、 来場者から質問されてうまく答えられなかった時 罵声を浴びられたことです。 例えば座席を聞かれたり、通路の場所を聞かれたり、あるいは喫煙場所やトイレの場所など・・スタッフはいろいろ聞かれます。
でもイベント会場は本当に複雑で、アルバイトに採用されてから間もないうちは覚えきれないんですね。
もちろんアルバイト初回に先輩がひととおり教えてくれましたけれど、記憶力が悪い私にはどうしても頭に入りませんでした。それで実際に来場者から、通路の位置など聞かれた時に焦ってしまってまごついてしまったことが何度もありました。
そんなとき来場者から「スタッフのくせにそんなことも知らないのか!もういいよ!」と罵声を浴びせられたわけです。
でも、 こちらは逆の立場になってみれば、そういうスタッフがいたらムカつくわけですし・・。最初のうちはショックを受けるとともにうまく答えられない自分に腹が立ったものです。しかし、それも知っているか知っていないかだけなので、アルバイトに5回くらい参加しているうちに自然と覚えてしまい、うまく回答できるようになりました。
それ以降は、質問されてもスムーズに回答できるたびに「ありがとう」の言葉を受ける機会が多くなっていきました。
そこあたりも含めて 大学生の時に良い社会経験を出来たと思っています。 どんな仕事でもそうですけれどお客様の助けになることをすることは本当に嬉しいことですが、 そのためには一定の努力をする事も必要ですしある一定の壁を乗り越えなければなりません。それもこのアルバイトを通して知りました。
あとしんどかったこととしては、台風直後で交通の乱れがあって、アルバイト数人が来れないときがありました。そのときは集まった人数だけで仕事をしました。当然のことながら、その日はほぼひっきりなしに用事がありました。配布をするだけでなく、他イベントのチケット払い戻しのことなどいろいろ質問されて、大混乱。
もちろんバイトリーダーやら社員さんまでフル稼働していてとてもでないですけれど休憩をくださいということもできませんでした その日はずっと立ちっぱなしで仕事をしていてきつかったですね。でも一通り仕事が終わった時、大きな達成感を感じバイト同士の絆を味わうことをでき、帰りにアルバイト仲間と味わった一杯は格別でした。
そんなこんなで約3年間にわたってこのイベント会場での配布バイトを経験しました。 毎日仕事があるわけではなく土日祝日や長期休みなどイベントが開催される時だけだったので、うまく大学生活の学業とも両立できました。
大学とで出会う友達とはまた違う学外の友達ともたくさん出会えた点も良かったです。 当時一緒に働いていたアルバイト仲間たちとは今でも交流があり定期的に集まって当時の話をしたりもしています。
ちなみに今はイベント系の会社で正社員として働いていますが、 これも大学生の時やっていたこのアルバイトの影響が大きいです。 正社員としてもっと 責任ある仕事をしてみたいなと思ったのがその志望の動機でした。 もちろん大学生の時このアルバイトをしていたというのも採用された大きな理由だったと思います。
(20代男性 正社員)