大学を卒業してからは出版物の営業を5年ほどしていました。しかし厳しいノルマを課せられ毎日は地獄のような日々でした。直属の上司が体育会系でノルマを達成できなかったら胸ぐらを掴まれて怒鳴られました。それでもせっかく新卒で入った仕事だと思って耐えてはいましたけれども、出版不況ということもあって注文はどんどん取れなくなってきて、同僚達も次々と仕事を辞めて行きました。
私もこの会社にいたら心身ともに駄目になってしまうと思って転職を決意しました。しかし転職活動もなかなかうまくいかず、フリーターとして7年間、アルバイト中心の生活を送ることになります。
その中で一番楽なアルバイトだと思ったは交通量調査がアルバイトです。交差点でカチカチ何かをしながら車の台数を数えている人々を見たことがないでしょうか?
もし見たことがあるとすればそれは交通量調査のアルバイトたちです。交通量調査とはいったい何をするかと言うと、その道路の補修工事などのために、どんな車がどれぐらい通過するのかを調べる調査のことです。
難しい分析のことは私にはよく分かりませんけれども、アルバイト調査員がやることはいたって簡単です。交差点などに往来する車の台数を数えてその台数を記録用紙に記録していくだけです。
カチカチ何かをしているというのはその台数を数えるカウンターなのです。カチカチ押すことで数字がどんどん増えていって何台通過したかというのを記録していくのです。
そして色々なボタンがそのカウンターにはついているのですけれどもそれぞれ、乗用車、バス、小型貨物車、大型貨物車、2輪車に分けられています。それらに分類しながらカチカチカウンターをして台数をひたすら数えていくというわけなんです。
私は交通量調査のアルバイトにおそらく50回以上入っていると思います。色々な現場に行きましたが、いろいろなアルバイトと比較したときも気楽に稼げるナンバーワンのアルバイトだと思います。
どうしてかというと、人間関係があまり必要ないからです。機材をセッティングする時は後退するときは多少コミュニケーションをとる場面もありますけれども、車の台数を数えているときは基本的に一人で行います。
ただ黙々とカウンターを押しながらダイスを数えていればいいのです。例えば飲食店のようにお客さんが同僚たちとのコミュニケーションをするような場面は全くありません。
むしろ一人でいる時間が長すぎて、話し相手がいればいいなと思うこともあるほどです。私の場合通行人がたまたま声をかけてくれて、1日のうちに少しでも会話をすることができたら、非常に嬉しいと感じていたものです。それぐらい交通量調査バイトでは他人との接点が少なくて、自分のペースでできる楽なアルバイトでした。
また、交通量調査バイトは体力面でも非常に楽なアルバイトです。というのは調査中は小さいパイプ椅子に 作業するんです。長時間座っていたらお尻が少し痛くはなりますけれども、椅子があることで非常に仕事は楽になります。足腰がほとんど疲れないわけですから。
私は以前警備員のアルバイトも何度かしたことがあるのですか、あれははっきり言って地獄でした。警備員の中でも美術館や企業の社屋の前で何時間も立ちっぱなしというのは非常に辛いことでした 。
しかもほとんど動いてはいけないという注文までついていきますから、じっと立っていて楽そうに見えて非常に足が棒になって疲れていたのを思い出します。あの時は椅子があればいいなと何度持ったか数え切れません。
そんな面で交通量調査バイトは椅子に座ってできるだけに非常に楽なアルバイトだと思います。
交通量調査バイトをそもそもなぜしようかと思ったのかというと、アルバイト雑誌のフロムAをたまたま見ていたところ、「車を数えるだけの簡単なお仕事」というキャッチフレーズが目に留まったからです。
その時はさすがにそんな楽な仕事が世間にあるわけないよと思いました。何か裏があるんじゃないか?そんなこと書いていて現場では何か違う作業をさせられるんじゃないか?みたいに最初は半信半疑で応募しました。
アルバイトの数字つ前に公民館のような場所で説明会がありました。交通量調査バイトに初めて参加する人はそのような説明会にまず参加することになるかと思います。
その説明会では車のカウントの仕方、当日の持参物などの説明があり、契約書にサインと印鑑をして1時間ほどで終了しました。交通量調査バイトにきている人はほとんど全員が中年の男性で、中には六十歳を超えていると思われるかなり高齢の方もいらっしゃいました。
どうして男性ばかりなのかと言うと、やはり仕事場が路上ということもあって、女性には不向きというのがあるのだと思います。具体的には日焼けをする、通行人から見られる、勤務が長時間にわたる、暑さ寒さなどの影響をもろに受けるなどがあるんじゃないかと思います。特に日焼けに関しては長時間炎天下の下にいたら日焼け止めクリームを塗っていても肌が黒くなってしまうことが結構あります。男性の場合あまり気にしなくても女性の場合そこあたり気にする人が多いのではないでしょうか。
説明会が終了したら当日を迎えます。調査にもよりますけれども近場で行われる調査の場合、朝の6時頃に集合場所に集合して朝7時から夜の7時あるいは翌朝7時まで調査が行われるという段取りになるかと思います。
私がよく参加していた調査会社の交通量調査の場合、調査が行われる現場の最寄り駅に朝6時に集合して点呼の後、3名ごとのグループを作り、その3人一組で2箇所の調査現場を担当するという流れが多かったです。どうして三人で2箇所なのかと言うと、休憩を交代でとっていくためです。
3人のうち2人が調査をしている時間、一人は休憩時間ということになります。つまり2時間調査したら1時間休憩というサイクルを繰り返していくのです。
調査時間については12時間調査または24時間調査の2種類が一般的です。また時間帯については12時間調査の場合は朝の7時から夜の7時、24時間調査の場合は朝の7時から翌7時という時間で行われることが多かったです。
それは朝と夜のラッシュの時間帯の車の流れを把握したいということからその時間帯で行われることが多いのだそうです。それぞれ12時間 24時間と言うと非常に長丁場になるわけですけども、2時間調査して1時間休憩ということになりますから、実質的に一人当たりが調査しているのは12時間調査の場合8時間、24時間調査の場合16時間ということになります。それでも十分長丁場なのですが。。
とはいえ交通量調査バイトは日給が非常に良いのでそういった長丁場でも絶えることができるというのが私の考えです。調査会社によって日中にはばらつきがありますけれども、12時間調査の場合だいたい7000円から12000円、24時間調査の場合15000円から2万5000円という日給が発生しました。
この日給は調査が終わった時点で日払いでもらえることがほとんどでした。色々な考え方がありますけれども椅子に座って単に車の台数を数えているだけでこれだけの日記をもらえるというのは、非常に美味しいアルバイトだなと私は毎回思っていたものです。
交通量調査バイトを見つけるにはどうすればいいかと言うと from a や an Indeed といったアルバイト求人サイトにて、交通量調査、とフリーワードで調べると簡単に見つけることができます。調査が多い季節というのはだいたい秋口で、逆に新年度が始まる4月はほとんど調査がありません。
結構人気の高いアルバイトので、もし交通量調査バイト行ってみたいと思う人は、できるだけ早く応募するのがいいと思います。地方に行くような案件ではなかなか人がつまらないこともありますけれど、交通の弁が良い都会での交通量調査の場合、あっという間に採用枠が埋まってしまうということが少なくありません。ですから私の場合交通量調査バイト何県を見つけ次第、あまり迷わず迅速にご応募していました。
顔採用枠が埋まってしまった場合キャンセル待ちということになります。キャンセル待ちとは何かと言うと採用枠に入っている正規の調査員が直前になってキャンセルをしたりした場合その採用枠が回ってくるかもしれないというものです。
ただ私の経験上キャンセル待ちと言われたら基本的にはキャンセルを発生しないと思っていた方が良いのではないかと思います。 やはりできるだけ早く応募して採用枠に入るというのがベストだと思います。
ちなみにキャンセル待ちが早い段階ならば、待機要員ということで、現地に足を運んで待機するということもあります。全員集まった時点まで待機して2000円から3000円ほどの待機料をもらいます。なお、当日正規の調査員が参加しなかったりした時に正規の調査員として 調査に参加します。
交通量調査員のアルバイトを通して思ったことは、暇な時間を有効に活用すればとても楽に稼げるアルバイトだということです。私の場合休み時間に時間を潰せるように必ず本を持って行ってました。2時間調査をやったら1時間休憩になるわけですから、1日の間で12時間調査の場合4時間もの休憩があるわけです。
そんな休憩時間を有効に利用するのも良いと思います。調査時間については音楽プレイヤーですとかスマホをいじったりとかはできませんが、考え事をする時間を持つことができます。
私の場合いろんな考え事をしながら将来このようなことをしたいということを何度もイメージしていました。まあそれでも時間が余りすぎてしまうわけなのですが・・
それにしても日給が高いのであまり苦に感じたことはありませんでした。楽なアルバイトをしたいと思ってる人はぜひ交通量調査バイトを探してみてください。
(楽なアルバイトの体験談 30代男性)