【看護師の転職体験談】大学病院から地方病院に転職して思ったこと(40代女性)

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小さい頃から白衣の天使に憧れていた私は、大学を卒業してから看護師の道を歩んできました。東京都内にある大学病院に20年ほど勤務していたのですが、数年前、地域密着型の小規模な病院に転職をしました。

転職を決意した理由は、大学病院での看護師業務は激務といえるものだったからです。研究力があって最先端の医療機器も揃った大病院だったのですが、夜勤が多く不規則な勤務時間が続いていました。

また、とにかく忙しくて皆ピリピリしている空気感からもストレスがたまっていました。大学病院ならではの権力争いや派閥もあって、複雑な人間関係があったのも事実です。

若いときは仕事を覚えるのが必死でしたし、患者さんの命を救うという使命感で多忙な毎日を受け入れてきました。ところが、その激務とストレスで体は悲鳴を上げていたのです。

子供が地方にある私立高校の学生寮に入り、家を離れたのをきっかけに、私はその大学病院を退職。夫の勧めもあり、数年間は自分の体もいたわるためにも、学生時代の友人と、趣味の温泉旅行などのんびり楽しんでいました。

ところが、しばらく看護師の仕事から離れていると、そんな毎日に空虚さを感じるようになりました。白衣の天使に憧れつづけた子供時代の思いが蘇ってきたのです。

そこで、転職サイトに登録して、地域密着型の病院に面接に行きました。その病院は、とても小さい病院で、最先端の医療機器などなく、大掛かりな手術など一切できない職場環境でした。

最初は、大学病院との格差に戸惑いもありましたし、正直にいうと、ちょっと見下していたのも事実です。

採用になってからは、大学病院で20年近く勤務していたプライドのようなものが邪魔をして悶々とした気持ちでいたのですが、徐々に、その病院なりの重要な役割がわかってきました。

医療技術や設備の面では確かに大学病院に劣っていても、とにかく地域に愛されている病院だったのです。

院長をはじめ、患者さんひとりひとりとのコミュニケーションを大切にしていて、それが患者さんの健康に良い効果をもたらしていることがわかりました。そして、それは、間接的に地域の豊かさにもつながっていることに気づいたのです。

職場環境もとてもありがたいものでした。大学病院のような派閥もなく、アットホームな環境で和気あいあいと働く同僚たちにも癒やされるようになっていきました。

給料の面では、大学病院のときよりも下がりました。ただ、職場環境の良さを考えると大満足です。今後の目標としては、この病院で、できるだけ長く働いて、地域に笑顔をつくるお手伝いをしていければと考えています。  (40代女性)

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