試験監督は本当に楽なアルバイト?未経験者にはキツイバイト!と私が思った理由(20代男性)

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キツいバイトの体験談

試験監督
試験監督は「楽なアルバイト」のひとつとして語られることが多いです。ネットで体験談を調べてみると、「あまりに暇でラク」「ぼーっとしてるだけでOK」みたいなのほほんとした感想が多いです。

本当に試験監督バイトは楽なアルバイトなのでしょうか?私は実際に試験監督バイトを経験してみて、全くそう思いませんでした。むしろ「意外とキツイバイト」だと感じました。どうして私がそのように、試験監督バイトをキツイバイトだと感じたのか、理由を書いてみたいと思います。

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試験監督バイトをやることになったきっかけは、ネットサーフィンをしているときに、たまたま試験監督バイトの募集を見つけたことです。1日のみの短期バイトで、大学生歓迎!と書かれていたので、楽そうなバイトだなと思い応募しました。

事前に3時間ほどの研修があって、ひととおり業務内容の説明がありました。集まっていたのは幅広い年齢層で、男女比は
1:1くらい。大学生くらいの私と同世代の人々を筆頭に、主婦のおばちゃんたち、白髪の70代くらいの人と幅広かったです。スーツを着ての研修だったのですが、身だしなみのチェックもあり、スーツやカッターシャツが汚れている人や爪がのびている人、ズボンやスーツにシワが入っている人はその場で注意されていました。

試験に携わるのは私が応募した「試験監督」のほか、「受付」、「誘導係」などいくつかの職種がありました。その上にはチーフ試験監督、統括みたいなベテランのみが担当できる職種もありました。

研修では結構分量のあるマニュアルを渡され、それにそって説明がありました。当日までに自分の仕事を把握していくようにと言われました。家に帰ってマニュアルはひととおり読みましたが、感想として「大変なアルバイトを引き受けてしまったものだ」という後悔です。

試験監督は、試験が予定どおり進行するように管理する仕事です。試験前と後のアナウンス、試験問題・解答用紙の配布、
教室内の巡回や受験生の対応・・とひとりでいろいろな業務をこなさなければなりません。時間管理については1秒単位で時計を見ながら、正確に予定通りのことをこなして予定どおり試験を終了させなければなりません。

とにかく細々と決まりがあって、ミスの許されない大変な仕事だと思いました。大きな会場での試験なら未経験者はベテランの試験監督とペアで補助的な役割をする場合もありますが、私が申し込んだ試験はマイナーな資格試験で、教室も小さかったので、未経験者もいきなり主任試験監督としてひとつの教室を任されました。

研修はもちろんきっちり聞いたものの、現場に行ってみないと分からないことだらけ。例えばマニュアルを繰り返し読んだものの、不安だらけのまま当日を迎えました。

スーツを着て試験会場へ。7時半から試験監督らが集まる会議室で全体ミーティングがありました。そこでは、当日の注意点や変更点がアナウンスされマニュアルにメモをとりました。また、時計が秒単位で合っているかチェックがありました。チーフの人々は特にそうですが、さすが試験監督のプロということもあって、皆目つきが鋭くて、会議室には緊張感が漂っていました。

私は緊張で心臓がバクバクしてきました。その日は某資格試験でした。昼間の休憩をはさんで午前と午後で3科目の試験が行われるというスケジュールでした。受験生の来場までは時間はありましたが、その時間にもやることがいろいろあります。それは、会場の設営です。

担当する教室に行って、黒板に試験時間や注意点を書き、入り口と黒板に受験番号一覧を貼りだし、各机には受験番号のシールを貼り、あとは空調のチェックなど。何度も試験監督をしている人なら余裕かもしれませんが、私のような初心者の場合、マニュアルと照らし合わせながらなので時間がかかりました。

そしてともなくすると受験生が入場する時間になります。試験監督は試験問題を指定された会議室に向かい、問題用紙、解答用紙など入った書類一式を受け取ります。「書類一式」というのがまたまたややこしいです。そこには出欠表、試験監督業務管理書、連絡事項記載用紙・・・など用紙が入っており、それらの用紙も当日初めて見るものだけに戸惑いました。

問題用紙と解答用紙の枚数がきっちり担当の教室分入っているか確認したら、いよいよ教室へ。すると受験生が教室にかなり入っていました。すると、そのひとりから「受験票忘れたんですがどこにいけばいいですか?」と質問されました。「ええ・・?」私は言葉に詰まりました。そんなときの対応がとっさにでてきませんでした。たまたまベテランそうな試験監督の人が廊下を歩いているのを見かけたので走って聞きに行き、何とか問題を丸投げすることに成功。

受験生からいきなり質問されるというのも試験監督の難しいところだと思いました。よほど完璧にマニュアルを読みこなしていないと対応に困ってしまう場面があると思いました。試験時間が始まる前には、「机に貼っている番号を貼っています。受験票の番号を確認して座ってください」「試験時間が始まるまでにトイレに行ってきてください」」などと注意点について声をかけていきます。

試験時間が始まると、試験監督は受験生たちの前に立ち、試験の注意点などのアナウンスをします。大体このような内容で、マニュアルを朗読すればOKです。

・「おはようございます。今から試験の注意点を説明します。」
・「受験する教室や座席は正しいですか?机に貼っている受験番号と受験票の番号を確認してください」
・「携帯電話、スマートフォンの電源は切ってください」
・「机の上には筆記用具、受験票、時計以外は置かないでください」
・「試験中は飲食や喫煙は禁止です」
・「受験票は受験番号シールの横においてください」
・「10時から試験を開始します。今から問題用紙と解答用紙を配ります」
・「試験開始と終了時間、試験終了5分前にアナウンスをします」
・「今から解答用紙と問題用紙を配ります。用紙はまだ開けないでください」

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解答用紙と問題用紙を配布したらまたアナウンスをします。

・「解答用紙と問題用紙は行きわたりましたか?手元に届いていない人は挙手してください」
・「解答用紙には受験番号と名前を書いてください」
・「試験中、物を落としたりトイレに行きたいときは挙手してください」

以上のような感じのことを前に立って言うのですが、私は人前でしゃべるような機会は普段ほとんどなく、緊張もピークに達し完全に場の雰囲気にのまれてしまいました。

すると後部座席から「もっと大きな声でしゃべってください!全く聞こえません!」とダメ出しを食らってしまいました。
「すいません・・」と自分にできる最大の声を出して最初からやり直したのですが、もう緊張で足はガクガク、額には脂汗がにじんでいました。

声を張り上げなんとかアナウンス終了。そのあとは教室を巡回して出欠名簿を記入します。受験生がきっちりと指定された座席に座っているか確認をするのです。出欠表をもとに、貼られている顔写真と受験票の顔が合っているか、受験番号と受験票が合っているかなどの照合も行います。14名だったのですぐに終わりそうなものですが、受験票を観るのも初めてなだけに、何をどう確認していいかわからずかなり焦りました。ですから、顔写真ははっきりいってしっかり確認できませんでした。

ともしているうちに、試験時間が迫ってきました。時計の秒針を凝視し「始めてください!」と試験開始の合図をコール。一斉に受験生たちは問題用紙をめくってカリカリと解答をスタートしました。

それからは試験監督は教室内の巡回です。カンニングしている受験生がいないかをチェックするほか、挙手した受験生の対応をしなければなりません。その時間は、トイレに行きたいという受験生がひとりいたのと、受験生のスマートフォンが鳴って「すぐきってください」と注意しました。

それら起きた事項は、試験開始時間や終了時間とともに、試験監督業務報告書に起きた時刻や内容を書かなければなりません。本当に気が抜けません。

試験終了5分前には「あと5分です」とアナウンス。そして試験時間が終了したら「終了してください。」とアナウンスをして、用紙を回収します。そのときも受験番号順に一枚の漏れもないように回収する必要があります。全て回収をして枚数を再度チェックした後は封筒に書類ごとに分けて入れます。そして以下のようなアナウンスをします。

「確認作業が完了しました。次の試験時間は昼の1時からです。教室の外に出るときは受験票や貴重品は持って出てください。今から次の試験時間までは携帯電話、スマートフォンの使用は可能です。」

その後は解答用紙を点検するスタッフがいる部屋に封筒を持参します。そこで解答用紙ほか枚数などチェックを受けた後、問題なければしばしの休憩です。それ以降は同じような作業の繰り返しとなります。そして試験が全科目終了したら後片付けに入ります。各自、教室内の清掃を行い消灯して朝集まった会議室に集合。そこで給料をもらって終了です。日給は8000円(時給換算したら1000円くらい)をもらいました。

試験監督バイトの1日を終えた感想としては「大変だった~」というものです。少なくとも私には、この試験監督バイトは楽なアルバイトとはとても思えませんでした。もしこれが語学関係の資格試験なら、CD作業も加わります。CD作業は音源を再生したりストップさせたりする作業で、CDデッキの使い方など具体的には当日把握できるので、未経験者には大変です。

確かに試験時間中、やることがなくてボーっとできる時間はありましたが、ひとつ間違えたら大変なことになると思いました。ちなみに私と同じく初めて試験監督をやった人の中にはミスを連発して、その教室だけ試験時間が遅れてしまった人がいました。その人は廊下でベテラン風のチーフ試験監督の人ににこっぴどく怒られていましたね。でも私も一歩間違えればそうなっていたかもしれず、他人事とは思えませんでした。

何度も試験監督をやっている人なら段取りをあらかじめ把握しているだけに臨機応変の対応もできるでしょう。しかし、初心者は現場で見ることやること初めてであるだけに、マニュアル通り完璧にこなすというのは、なかなか難しいものだと感じました。私の場合、人前に出てアナウンスをするという慣れないことをいきなりやって、かなりテンパってしまいました。一歩間違えたら大きなミスになっていたと思います。

ですから、試験監督バイトにこれから取り組む人は、「楽なアルバイト」だとなめてかからないことが重要だと思います。できれば未経験者がいきなり主任監督に任命されるようなマイナーな試験ではなく、ひとつの教室に何人も監督員を配置しているようなメジャーな資格試験補法がよいです。というのは、その場合、基本的には未経験者は補助監督員からスタートするからです。補助監督員は主任監督員の指示に従って動けばいいですし受験生の前でアナウンスをすることもありません。もし何か分からないことがあればすぐに他の監督員に聞けるというのも心強いです。

以上のように私は試験監督バイトは意外とキツイバイトだと感じました。しかし、それはあくまでも未経験者についていえることであって、これが2回、3回と繰り返していくと、やるべきことは決まっているだけに楽なアルバイトになっていくのだと思いました。

        (意外とキツイアルバイトの体験談 20代男性)

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