以前小論文の添削をする在宅バイトをしていたことがあります。添削方法は会社によって違いがあり、私は赤ペンを使った手書きスタイルでの添削とパソコンを利用したオンライン添削の両方経験があります。今回はそのどちらがラクかについて自分なりの考えを書いてみたいと思います。
まずは赤ペンでの手書き添削ですが、専用の液で消える特殊な赤ペンを使って行います。アドバイスや総評、点数など全て赤ペンで書き入れていきます。基本的にはそのまま生徒さんの手に渡りますから、とにかく文字を丁寧に書く必要があります。
一方のパソコンを使ってのオンライン添削の場合、インターネットをつなぎ、添削用に開発された専用ソフトを使って作業を行っていました。添削者のIDやパスワードを入力したらこれから添削する答案がスクリーンに打ち出され、マウスとキーボードを使って文字を書き込んでいくスタイルです。
1枚の添削が終わったら「完了」のボタンをクリックすると会社に添削済の答案がデータとして送信され、また次の答案が画面に表示されるといった感じになっていました。
パソコンを利用したオンライン添削の場合、数字は三ケタ以上は半角英数ですとか、カギ括弧は全角といったように細かいルールがいろいろあり、ひと通り把握するまでは少ししたハードルはありました。
手書きとパソコン、いずれのスタイルでも添削者用のマニュアルをしっかり読み込み、書き込む文章を考えることは同じ行程を踏みます。ただ、両方を経験してみて感じたことは、「パソコン利用のオンライン添削の方がラクだ」ということです。
例えば文字を訂正したいとき、赤ペンでの手書き作業なら専用液で文字を消して乾かして書き直す・・といった作業には本当に手間がかかりました。何度も書き直していると答案は汚くなりますしあまり良い状況とはいえませんでした。
一方、パソコンを使ったオンライン添削の場合、文字を書き直そうと思えばバックスペースキーを押せば文字は好きなだけ消せますし、切り取りやコピぺも自由にできたのでラクだと感じました。
小論文の添削では、アドバイスを書き込んで点数(あるいは評価)をつけたあと「総評」を書く欄が大抵あります。そこでは100文字くらいのまとまった文章を書かなければいけないのですがそれもパソコン利用の方が楽だと思いました。
私の場合、総評欄を書き込むときは、まずはパソコンのメモ帳に下書きしてそれをソフトの総評欄にコピペする感じでやっていました。メモ帳なら何度も簡単に書き直しができるので、赤ペンでの手書きのように書き損じする心配もありません。また、パソコン利用でのオンライン添削の場合、字が汚い人であっても問題なく添削をできるという点もよいと思いました。
あと、作業をする場所の選択肢にも差を感じました。赤ペンによる手書き添削の場合、自宅で作業をすることが義務付けられていました。
というのは、自宅以外の場所で作業をして万が一、答案を紛失したり置き忘れたりしたら大変なことになるからです。また、学生や学校関係者に添削の作業風景を見られる可能性があるのもあまり良いことだとはいえません。
一方、パソコンでのオンライン添削作業の場合、自宅以外にも、カフェ、図書館、病院の待合室など好きなところで作業をすることができました。パソコン1台あればどこにいてもできたのでラクだと思いましたね
以上のことから私の場合、小論文添削の在宅ワークは、手書スタイルよりもパソコン利用のオンライン添削の方がラクだと感じました。
ただこれは人によって意見はさまざまだと思います。文字を手書きすることに喜びを感じることができる人、あるいはタイピングが苦手な人にとっては、従来型の赤ペンで手書きするスタイルの方が向いていると思います。
ですから、これから添削者の在宅ワークをやってみようと思っている方は、ご自身がどのスタイルが向いているかを考えた上で所属する会社を選択すると良いと思います。
(在宅ワークの体験談 40代女性)