学習塾講師はいろんな意味で大変な仕事・・(30代男性)

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仕事を辞めた理由


私は東京都内の某有名住宅メーカーに10年ほど勤め、地元の学習塾に転職しました。転職した理由は受験時代に勉強したことを生かせることをしたいと思ったのと、子供の教育に関心があったからです。私が応募したのはふるさとにあたる地方の小規模学習塾でした。どうして小さい学習塾を選んだのかというと、仕事ものんびりできてラクそうだというイメージがあったからです。

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書類選考の後、筆記試験が1次試験でした。1次試験は講師としての基礎学力を判断するのもので、センター試験より若干簡単なレベルの試験でした。2次試験には模擬授業と面接がありました。模擬授業は、与えられたプリントをもとに、面接官を前に5分間ほど授業をするというものでした。面接では転職の理由や志望動機、勤務開始可能日、残業ができるかなどを聞かれました。

無事に採用試験をパスして学習塾の正社員として転職に成功した私。転職前は、講師は教えることに専念していればいいわけだし楽勝だと考えていました。ところが、いざ入社してみると、状況が違っていました。

とにかく忙しくて・・講師として教壇に立つ以外に、生徒の成績処理、採点、書類整理、掃除、チラシ配り、ときには学習塾のマイクロバスを運転することまでありました。

出勤時間は遅めだったのですが、業務は深夜まで及ぶことがしょっちゅうありました。そしてへとへとになって自宅に帰ったら翌日の授業準備をしなければなりません。ときには残業で終わらなかった採点業務を自宅に持ち帰り、朝まで作業をして寝ずに出勤したこともありました。

小規模な塾なだけに、休んだら代わりの講師がいませんから、体調が悪いときも休めず無理をしていましたね。小規模な学習塾だから仕事がラクというのは全くの見当違いだったことが実際に働いてみて分かりました。それは、仕事が分業化されていないからです。

あまりの忙しさに体調を崩してしまい、結局、その小規模学習塾を退職して、東京都内にある有名進学塾に転職。

転職先は講師ほかスタッフの数も多く、仕事が完全に分業化されていました。講師は基本的には生徒を教えることに専念できる環境になっていて、給料も大幅にアップしました。

ただ、一長一短ですね。プラスなこともあればマイナスなこともあります。

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マイナスな点では、例えば「のしかかるプレッシャー」ですね。有名進学塾であるだけに、学力別にクラス分けされていて、生徒たちもしのぎを削っていますが講師同士の競争心も想像以上でした。

講師同士、表面的には仲が良さそうでもライバル心からか目の奥では火花が散っているのです・「自分こそがNO1講師だ」「私が生徒から一番慕われている先生だ」と言わんばかりに・・。

プレッシャーと言えば、定期的に講師同士の模擬授業というのがあって、各講師は講師たちの前で授業をしなければならないのも精神的にこたえますね。

もちろんしっかり準備をして全力で授業をするわけですが、終ってから「あそこはこういう風に教えた方がいい」「こんな教え方では生徒を引き付けられない」みたいにああだこうだ言われるわけです。確かにいろいろな発見があるのですが、正直なところ、あまり気分のいいものではありませんね・・。

今は給料が高いことと親しみを持ってくれる生徒たちがいることを心の支えに、その有名進学塾で学習塾講師を続けています。この精神的タフでなければ勤まらないような職場環境であと何年耐えられるか分かりません。ただ、今は他にやりたいと思える仕事もないので出来る限りがんばろうと思っています。

  (転職の体験談 30代男性)

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