ブラック企業からコンビニバイト転職への道(40代男性 転職の体験談)

仕事を辞めた理由
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私は現在40代後半の男性です。コンビニエンスストアで深夜のアルバイトして約3年になります。どうして私が40代にしてアルバイトになったのかについてまず書いてみたいと思います。

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もうかれこれ20年以上前になりますが専門学校を卒業してから印刷会社に就職しました。こちらは専門学校時代にアルバイトとして働いていた会社に誘われて正社員に昇格したという形でした。事務的な作業から営業そして企画へと色々な仕事を経験しました。しかし紙媒体の衰退とインターネットの発達によって会社の業績は傾いてきました

そして表向きは自主退職という形ですが実質的なリストラですね。いわゆる肩たたきのような感じで重要な仕事は任されなくなり嫌気がさして仕事を辞めました。それからは何かのチャンスかなと思い自分で何かをしようと思いました。たまたま専門学校時代の友人がテイクアウトのお店を開くので一緒にやらないかと誘われました。特に何か転職先が当てがあるわけでなかったので承諾しました。

最初のうちはそれで良かったです。しかしなんせ若造が飲食業と言う商売の中でも難しい業種で早々成功できるものでもありません。設備投資にかかったお金や人件費機械のリース代などからたちまち計は赤字に転落しました。そして代表だった友人も店をたたむことを皆に伝え自動的に私たちは解雇となりました。

なかなか上手くいかないものです行こうその友達とは交流がなくなってしまいましたなんせ気まずいですから先方が連絡を取らなくなってしまいました。その当時付き合っていた彼女がいたのですがお金がないのと将来が不透明ということで結婚の話はなくなりました。そしていつしか振られてしまい一人ぼっちになりました。

それからは会社員で正社員として雇ってくれるところはないかといろいろ探したもののなかなかありませんでした。ある時たまたまインターネットで月収100万円以上可能、仕事は楽チンで休みもたっぷりとれるみたいなキャッチフレーズで募集している会社がありました。これはいいなと思いました。とにかく金欠だったのでまずはお金を稼いで貯金してそれから何かまた自分で何かできないかと考えるかと思いました。

なぜか書類選考もなく面接に行ったらいきなり今後の予定など聞かれ即採用になりました。なんだかおかしいなと思って入社してしまったと思いました。明らかにブラック企業だったのです。社長からして柄が悪く部下を大声で怒鳴り散らしていました。また上司達も誰々が夜逃げしただとか誰々が会社に来なくなったみたいな笑えない話ばっかりしていました。

これはやばいなと感じましたがいざ入社したばかりの人間がいきなりやめますといえません。こちらは営業職だったのですがいわゆる飛び込み営業です。何のアポもなしに飛び込むこともありました。そしてとにかくノルマノルマノルマでした。一応出社したら社用車で自分一人で行動はできるんですが細々と報告しなければならずその都度上司に怒鳴られました。そして戻ってきて営業がその日取れなかったらネチネチと説教をされたあげく机を叩く大声で怒鳴るととにかくきつかったです。

そしてもちろんサービス残業です。夜の11時過ぎになって終電が危なくなる時間にも残っていたことは数え切れません。そして家に帰ったらお風呂に入って少し寝てまた早朝から出勤です。そんな毎日を繰り返してるうちに体はボロボロになってしまいました。気持ちの上では何とか頑張って挽回しないといけないと思いつつ体が言うことは聞きません。またインターネットに掲載されていたような月収はとてももらえませんでした。

安月給でこき使われ体も壊してしまい心身ともにボロボロになりました。そしてある日営業でに出た時クラクラと目が回って少しした時間だけですが意識がなくなりました。病院に行ったところ高血圧肝機能障害あとはストレスが溜まっていて休息を取らないといけないと医師に言われました。それを診断書を会社に持参したのですが上司の言葉はこうでした。

なめんなお前が休んだら俺らがお前のぶんも仕事しないとあかんだろう。お前はどう責任とるんだ?ぶっ倒れるまで働け

その言葉を聞いて私はもうこの会社にいたらダメだと思いました。中に入ってる時はそれでもまだ頑張らないといけないという風に思っていました。しかしそれはいわゆる洗脳に近いものがあったんだと思います。専門学校時代の同級生に会って悩みを打ち明けてみたところ明らかなブラック企業だから絶対やめたほうがいいと強く叱られました。

そして知り合いの弁護士などにも協力してもらってなんとかそのブラック企業を退社することができました。それでも辞めるまでは大変でとにかく最後まで心身ともにめ入りました。その時感じたのはいくらお金に困ってるからといって安易に会社を調べずに入るのはあまり良くないということ。後はインターネット媒体を中心に甘い言葉を信じない方がいいということです。特に後者については痛感しました。

会社はボランティア団体ではないのですから安く人を雇って高い収益を上げようとします。良心的な会社ならきちんとした情報を開示するのでしょうがそうでない会社の場合、甘い言葉を書いてス人材を引きつけようとします。インターネット媒体の場合転職エージェントなどと違って審査基準が甘いですから、中にはブラック企業の求人もゴロゴロしているというわけです。ですからあまり甘い言葉ばかりささやいている求人には裏があると思っていいかと私は思います。

さてブラック企業をなんとか止めることができた私ですが心身ともに滅入ってしまったのでしばらく働くことができなくなりました。どういうわけかやる気がわかないんですよね。朝起きたらベッドから起き出せない。頑張って起きて何か生産的なことをしようとしても考えるのが面倒くさくなる。体がだるくてすぐ疲れてしまう。寝ても寝ても疲れが取れない。

そういった状況が続きました。これはうつ病だということがわかりました。そこで田舎の実家に帰って動揺することにしました。幸い理解があるお家だったので受け入れてくれました。しかし。世間の目は厳しかったですね。俺は田舎特有の特徴かもしれませんがいろんな噂話をする人が多いんです。今の時代でこそうつ病は理解されやすくなっておきましたがまだそれでも昔の人は特にうつ病=怠け者だという風に捉えるわけです。

私は外に出かける時不快なことがしばしばありました。60代ぐらいの主婦の人々が集まってヒソヒソと話をしてるんです。そして私がこんにちはと挨拶をしても誰も挨拶をし返してくれない。通り過ぎた後に聞き耳を立てていると私の事をボロクソに話をしていました。

「あの人もう40台でしょ。昼間から何ぶらぶらしてるのかね。」「働かない怠け者早く出て行ってほしいよね」そんな心無い言葉が聞こえてきました。まあ決して昼間から働かずに実家にいるというのは褒められたことではありませんが好きでそうしてるわけでもないので本当に悲しかったです。しかしそれが世間というものなのかなとも学びました。

ですから実家に戻ってから2ヶ月ぐらいしてから時々アルバイト求人誌をめくるようになりました。そして隣町にあるコンビニで求人募集をしていることを知りました。まさか40代にもなってコンビニでアルバイトを応募するとは全く想像もしてなかったのですがとにかくその当時の私はどんな仕事でもいいから働くということをしておきたいと思いました。

面接に行ったところ週何回働けるか何時から何時ぐらいまで働いているかといったことをヒアリングされ、家に帰ると電話がかかってきて採用がつげられました。そんなに早く採用通知があったことにびっくりしてしまいましたが後から聞いてみると深夜で働けると私が答えたことに好感が持たれたそうです。

これは田舎も都会も同じかもしれませんが深夜帯で働けるという人材はとにかく少ないです。昼夜逆転しますし学生の場合は学業に支障をきたしてしまう可能性もあります。ですから募集してもなかなか人材が集まらないという現状があるみたいです。と言っても24時間営業のコンビニは四六時中誰かを置いていなければいけないわけですからなんとしてでも人材を確保しておく必要性があるというわけです。

そんな私は一日中何か予定があるわけでもなかったので面接を受けた時に深夜でも働けますという風に答えました。昼間勤務の場合40代後半のおじさんを積極的に採用しようというコンビニもそうそう無いでしょうから不採用になっていた可能性もあるでしょう。

その時思ったことは人がやりたくない仕事や人がやりたくない時間帯で働くと言うことを選択した場合採用されやすいということです。まあ考えてみたら当たり前といえば当たり前のわけですがなかなか仕事にありつけない就職活動中転職活動中の人はそこあたりを意識してみるのもいいかもしれません。

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コンビニバイトの研修は早速始まったわけですが、思ったよりも最初は大変でした。毎日のようにコンビニで何か買っていた私にとってコンビニは身近な存在でありそのアルバイトは簡単なものだというイメージがありました。しかしとんでもない話でした。とにかくやる仕事内容が細々としていて細分化されているのです。

定員と言うと接客をしていればいいだけというイメージがあるかもしれませんが、コンビニの場合そうではありません。色々同時に並行して作業をこなしていかないといけないのです。接客をしてお客様の列がなくなれば商品の補充をして掃除をして、そんな合間に業者さんが来て対応したり雑誌を陳列したり。

カウンターにいる時も単に商品にバーコードを通すだけだなく、おでん屋コロッケ焼き鳥などの調理もしなければなりませんし、公共料金の支払い切手の販売タバコの販売宅急便の対応・・ととにかくやることが細々とたくさんあるのです。

ですから最初の2週間ぐらいは暗記することばかりでした。でも一度覚えてしまえばこちらのものです。やる作業内容は細々としていても所詮はそれぞれは単純作業に過ぎません。頭で考えるより先に体が動くようになるんですね。ですから一見すると色々考えながら作業してるように見えてももう体が自然と動くんです。この時間になったら業者さんが来るなですとかこの時間帯は大学生のサークルの人々が来るななど分かってくるんです。

するとこの時間帯を乗り切ったらもう人がいなくなるな休憩できるらみたいに色々分かってきて仕事の要領もどんどん良くなっていきました。そしていざ慣れてしまえばこのコンビニのバイトというのは本当に楽です。特に私は働いている深夜の時間帯というのは昼間に比べると比べ物にならないほどお客様の数が少ないです。そんな時間帯も防犯の意味も兼ねて二人は最低シフトに入っているのでさらに仕事は楽になります。

商品を補充するときに重たい荷物を持つ時はそれなりにもありますけれども、ものすごく重たいものでもありません。少なくとも私にとっては楽勝でした。なんせ前職がブラック企業で毎日のようにとてつもなく重たい荷物を持たされ時には尻を蹴っ飛ばされて大声で怒鳴られる日々を送ってきたのですから。

何か注意されたり叱られたりすることはごくごく稀ですがありましたがもう免疫ができてるんですね。ある意味ブラック企業で働いたことは自分を鍛えるという意味では意味があったようにもその時は思いました。まあ二度とあの時には戻りたくはないですけどね。

どこかの本で人生には光と影があるということを書いていた作家がいます。普段当たり前のようなことも見方によってはつまらない毎日だと思えるしまた違う見方によってはありがたいことだなと思えるということです。私の場合ブラック企業で働いていた日々がまさに陰と言いますか地獄でしたからごくごく当たり前のアルバイト生活というのはまさに天国そのものでした。

誰かに大声で怒鳴られない。ただそれだけでもありがたいなあと思うことができました。コンビニバイトを続けて約2年半になりますが、ここ半月は新人教育もさせて頂いています。大学生の男性が新たに深夜のシフトに入るようになり仕事にやり方などを教えているのです。給料が上がるということは特にありませんがそれでもちょっぴり偉くなったような気分に浸っています。いわゆる弟分ができたと言いますか2年半前はうつ病で働くことが全くできなかった私も最近の道を歩んでこれできたのかなというふうに最近は思っている次第です。

ブラック企業からコンビニの深夜勤務のアルバイトに転職したこと、その日々から感じたことはまあ人生なんとかなるもんだなということです。会社なり店舗なり職場にいるときはその空間が自分の世界そのものに感じてしまうのです。しかし一歩外に出るとそれは単なる1 企業に過ぎません。人間には色々な可能性があるし無数に道があります。それが組織の内部にいるとなかなか見えてこないのです。

でもその組織から一歩外に出てみるとまた見え方が全く違ってくるのです。今から考えてみると私はどうしてブラック企業にそんなに長いこといたんだろうと自分でも理解に苦しみます。しかしブラック企業に勤めていた時はこの会社を辞めてしまったら自分は食べていけなくなってのたれ死んでしまうだからやめられないんだという風に思ってしまっていました。

しかし現実は全くそういうことは起きませんでした。世間には星の数ほど仕事があります。地方の田舎町であっても何らかの仕事がありますし、コンビニひとつにしてもあちこちに今の時代あるものです。東京や横浜大阪といった都会に出て行ったら仕事はありとあらゆるところに転がっているものです。

そういったことを考えると必ずしも一つの企業にこだわらずしがみつく必要は全くないんだなと思いました。もちろん少々きついからといってすぐ辞めてしまうようでは成長は見込まれないと思います。でも私のようにうつ病になるまで歯を食いしばって働くような必要はないんじゃないかなと思います。自分自身の心身が壊れてしまうようなことはあってはいくら安定した給料もらったとしても元も子もないと思うのです。そもそも豊かになるために働いているわけで働くために生きているわけではないからです。

ですからもし今働いている職場で違和感を感じているならば、少し遠くから見てみると言いますかその会社を辞めたらどのようなことを感じるかどうかを考えてみるといいと思います。そのように考えるだけでも色々な道があると感じることができ心が一気に軽くなるのではないでしょうか。

あと田舎は特にそうですが世間体というものがありこれはつらいことがあるのではないかと思いますが、あまり気にする必要はないのではないかと私は思ってます。どうしてかと言うと馬鹿にするような人というのは自分自身に自信を持てない人々だという風に思うからです。

事業に失敗した人病気で働けない人受験に失敗した人など失敗した人やうまくいってない人を小馬鹿にすることによって自分自身の価値をあげる。そういう心理から馬鹿にするんだと思うからです。つまりどういうことかというとそういう人々はいざバカにした人がうまくいくようになると手のひらを返したように次は褒めてくるわけです。

それだけ芯がない人々だということなんです。だからそう言ったあまり成熟してない人々の言動で一喜一憂する必要はないんじゃないかと思います。ちなみにコンビニに勤めるようになってから近所の嫌がらせというのはなくなりました。アルバイトという立場ですからそれを馬鹿にされたことはありますけれど、自分自身はコンビニに働いているということにそれなりの誇りを持っているわけです。同僚のアルバイトの人々や店長との人間関係も良好ですし、親しく話しかけてくれる常連のお客様もたくさんいます。

また住民の人々にとって生活の拠点の一つということで機能している面でもコンビニという存在は非常に社会的に大きな意味を与えているならないかと思います。毎日のようにコンビニに買い物に来てくださる方もいらっしゃいますし、部活帰りの学生さんたちがワイワイ買い物に行ってくるスポットでもあります。

すごく小さい規模かもしれませんが社会に貢献できているなと思うわけです。なのでコンビニでアルバイトをしているということはとても誇りにしていいことではないかと私は考えています。今後の抱負としては、障害とまでは言いませんがコンビニでもうしばらくは働いてみて次は何かの店のオーナーを目指したいと思っています。

幸い私が働いてるコンビニの店長は従業員の事を親身に考えてくれる人で経営のノウハウや哲学などを惜しみなく教えてくれます。そして商品の発注など重要な仕事についても任せてくれます。そのように経営者のノウハウなどを今はコツコツと吸収し次のステップに進むことができるように経験を培っていきたいと思います。

後は金銭的にも幸いアルバイトといえど夜勤のシフトは時給も高いので貯金を増やしていきたいと思います。貯金を増やしてゆくゆくは自分で何か会社か店を持てるようにする体制を組みたいと考えています。コンビニの仕事はその原点としたいですね。
                           (転職の体験談 40代男性)

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